妊娠報告をしたら、お祝いの言葉よりも先に「お前が人の親になるのか?!」と誰もに言われた私がお送りする妊娠・出産・育児実況。05年11月、元気な男の子を出産しました!
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1歳6ヶ月1週5日
本日はヒストリカル・ツアー。ダイビングよりも、エステよりも、これだけははずせないなと思っていたサイパン島の戦跡を巡る。今回唯一の観光バスツアー。 有名なバンザイクリフやスーサイドクリフは島の北端にある。私たちが泊っていたマリアナリゾートはホテルとしては島の最北にあるので、観光バスは最後に私たちを拾って北に向かった。ホテルがある地域はリゾート的浮かれ気分な雰囲気なんだけど、ホテルから少し北に進んだだけで、何もない静かな田舎って雰囲気になった。 ホテルから10分走るか走らないかくらいのところで、前方に異様な雰囲気の場所が見えてきた。浮かれ気分のカケラもない。白い慰霊碑、日本の墓石、卒塔婆・・・バンザイクリフだ。 第二次世界大戦の中でもサイパンの戦いは激戦で有名。その激戦で追い詰められた約1万人の日本兵や民間人が80mの高さの岸壁から海に身を投げた現場がこのバンザイクリフ。もうねぇ、そこの空気を思い出すだけでも背中が寒くなる。たくさんの人間が異常な死に方した場所ってのは、独特の空気が漂ってるよな。カンボジアのキリングフィールドの空気もすごかった。行ったことないけどアウシュビッツもきっと同じ空気が漂ってるはず。まぁ、その空気っていうのは、私がそういうものに対して抱いてる感情からくるものなんだろうけど。 バンザイクリフは、「天皇陛下、万歳!」って叫びながらたくさんの人が自決したために、この名前が付いた場所。表に出た言葉はそれなんだろうけど、そう言って自決していった人の心の中には、どんなに悔しい思いがあったかと思うとやりきれない。当時の日本は「生きて虜囚の辱を受けず」という戦陣訓からも分かるように自決を推奨し、降伏を禁止していた。生きて帰れば「意気地なしの非国民」と蔑まれ続ける地獄、死んでも地獄。同じ地獄なら一瞬で終わる方を選んだのかもしれない。 その後、巡ったスーサイドクリフでも同様、多くの人が自決した。バンザイクリフのほうでは助かった人もいたみたいだけど、こっちは海ではなく地面に落ちるので、自決を図った全員が死亡。 子供を持ってから特に考えるのは、犠牲になった人たちの中にも、もちろんいた「親」の気持ち。子供を抱えたまま追い詰められた末に「子供と離れ離れにならないように」と、子供を体に縛り付けて海に飛び込んだ母親もたくさんいたそうです。今、書いてるだけでも涙が出てくる。自分と自分の子供がそうなった時のこと想像してみてよ。どうなのよ、それ(T_T)。 「子供が生まれたら『こいつのためなら死ねる!』って思うよ」と友人アッちゃんから言われたことがある。ほんとそうだった。私の場合、その気持ちがそういう熱い言葉にはならないけど、私が命をかけることで子供が生き延びれるんだったら、ごくごく自然に身を投げ出すでしょう、っていうか、その状況で私が生きてて子供が死ぬなんてことありえない。ほとんどの親って、そういうもんだと思う。なのにバンザイクリフでは、その親が自分の手で子供を死なせることになった訳で。そんな時の親の気持ち・・・ああもうっ。悲劇ってこういうことを言うんだな。 第二次世界大戦では、世界で六千万人の人が犠牲になったそうだ。紙の上で「ろくせんまんにん」っていうのを見たところで、「あ〜、そりゃずいぶんたくさんの人が」って感じだけど、私たちはその一人ひとりに、それぞれの人生があったということを考えなきゃいけない。どの人も親から生まれ、育てられ、いろんな思いを抱き、経験し、大人になり、子を持ち、愛し、老いて、考え・・・六千万ものそういう生が、戦争なんていう馬鹿げたものに奪われたってことをリアルに想像しなきゃいけない。人間みんながそうすれば戦争なんて起こりっこないよ。思うに、戦争の仕掛人ってヤツには完全に想像力が欠如してる。 でも残念ながら戦争はなくならないと思う。一般人がどんなに頑張ったって、どんなに反戦を訴えたって、起こるときは起こってしまう。誰かが利益を得るために仕掛けることなんだから、戦争もその誰かにとっては正しいことなんでしょう。他国の理不尽な圧力に抗するためとか、国の存亡をかけて仕掛ける戦争もあるけど、その場合はそこまで追い詰めた側が真の仕掛け人であって、彼らが利益を得る正しいことなんでしょう。 戦争を仕掛けたり、進めたりする人間になることなんてありえない私としては、そりゃ戦争はあってはならないと思うけど、そうなってしまった時に自分なりの全力で子供を守ることしかできないね。あぁ無力。一般人なんて将棋のコマみたいなもんだな。 今回のツアーには、物心付いた時代に戦争だった70代後半と、80代前半のご夫婦が参加してた。その中のおじいさんがここの見学時間が15分ってのを聞いて、「15分?そんなに短い時間で訪れる場所じゃない」とか、ガイドさんに記念撮影してもらった後に「笑顔で写真撮る場所じゃないよな・・・」とつぶやいたりしてるのを耳にした。そうだよな。戦争を知らない私たちにとっては、いくら想像力を働かせたところで、戦争の悲劇は人から聞いた、本で読んだ、テレビで見たもの。だけど彼ら戦争経験者にとっては、人生の一部分で経験したリアルなんだから、私たちとは見えているもの、聞こえてくるものが違うんだと思う。「あの崖に砲撃の跡があります」と聞いても、彼らにはリアルな音の記憶が蘇ってくるんだもんなぁ。きついよなぁ。 ツアー中、半分くらい寝てた息子。ばーばは見学もせずに息子を抱いてバスの中で待っていてくれた(ばーばに大感謝)。「お母さんは後がないんだから、お母さんが見に行きなよ」と言っても、「バスの中から手を合わせておくからいいよ」と。お兄さんがサイパン戦の生き残りで、ほとんど記憶がないとはいえ本人も戦争を経験しているばーばにとっても、ここは見学する場所じゃなくて祈る場所なんだな。 私は、いつものことながら旅行先について全然勉強しないで来たんだけど、サイパン戦についてもっと知りたいと思った。いっつもそう。現地で色々見てから勉強したくなるの。でもこれ息子が物心付いたら改めないとな。何をするにしても、息子と事前勉強してから現物に触れられるようにしたい。で、サイパン戦について知ることができるいい本やサイトでも知ってる方がいたら、是非教えてください。 いろんな意味で日本は今も生きにくい戦場だけどさ、過去の戦時下に比べたら平和なんだし、その平和な日本は戦争で犠牲になった人達の上に成り立っていることを忘れないようにしたい。彼らに対して、恥ずかしくない日本であり日本人でなきゃいけない。ありふれた感想しか抱けないことにがっくりだけど、ほんとにそう思ったから書いとく。 サイパンへは、戦争を考えることができる歳になった息子とまた行きたい。 ■バンザイクリフの慰霊碑 ![]() 祈る母子をイメージしてるそうだ。二つの塔の中心を北に伸ばすと、ここで亡くなった人たちが思い焦がれたであろう日本がある。この慰霊碑は、私がこれまでに見た慰霊碑の中で最も悲しげな慰霊碑でした。あ、ヤジ、読んでる?写ってるのヤジだよ。 ================================== 戦跡以外にも景勝地とか、日本がサイパンを統治していた時代の史跡(彩帆(サイパン)神社とか、サイパンでさとうきび産業を振興した日本人松江春次像とかも見た。サイパン人って親日感情を持ってるらしく、それって日本統治時代がさとうきび産業が盛んで豊かだったからみたい。松江春治像がアメリカ統治下でも破壊されなかったのは、地元の人達が松江さんを慕って大事にしてたからだそうだ。いい話だなぁ、おい。 松江さんもそうだったみたいだけど、日本てさぁ、領地を自立的に統治してるよね。現地のヒト、モノを道具としてだけ使うんじゃなくて、自ら考え動ける現地人を育てることを重視してる。 堀江貴文が立候補した広島の選挙戦の時、亀井は公共投資バラ撒きを、堀江が自立した人を育てるシステム作りを主張していたのを思い出す。結局バラ撒きはさぁ、地元を恒久的に育てることにはならんのだよ。バラ撒きがなくなれば、それまで遊んでても仕事が降ってきた人たちは自分たちで何も工夫ができずアタフタ。でも自立した人たちは、状況に応じて自ら仕事を探せるだろうし、自ら考えて行動し、事業なり地元を伸ばしていける。人を育てるのには時間がかかるけどさ、結局どっちが地元のことを考えてるかっていうのは明白でしょう。堀江はイメージ悪いし舌足らずなので、いまいちメッセージが伝わってなかったけど、言ってることは全く正しいと思ったんだよな。それと一緒。日本が領地にしてきたことは堀江的だと思う。 「自立した人を育てる」っていう視点は、いろんな意味で忘れないでおきたい。子育てするにしてもね。 ■「真実はどこに」 上に書いたようなことをフィリピンの偉い人が言ってるフラッシュ。 ================================== ヒストリカルツアーの後、DFSへ。 「サイパンダ」っていうサイとパンダのあいのこのイメージキャラクターのでっかい張りぼてがあった。こいつの腹がデカイのよ。そしたら息子がその前でTシャツめくって自分の腹を出して、サイパンダの腹と比べていた。笑えた。 私がDFSのJTBででネットしてる時、外から息子の阿鼻叫喚が聞こえてきた。その後にばーばの笑い声がしたのでまぁ安心してネットを続けたんだけど。後で聞くと、現地人の子供好きそうな男の人が息子に「ハーロー♪!」って感じに駆け寄ってきたたそうだ。「男性」「現地人」「突然」という息子の苦手が3拍子揃って急襲したので、息子はそれで腰を抜かしたらしい。ほんとにその場で飛び上がって驚き、しりもちついたらしい。かわいそうに・・・と言いながら、ついつい笑ってしまうほどの息子の慌て様だった。 ================================== ■サイパンでのネット接続 マリアナリゾートでは、ロビーにありました。有料。これが1時間単位で$8/1h。子供もいるので10分とか短時間設定だったら使ったんだけど、$8払って10分しか使わないんじゃあねぇと思って使わなかった。←ケチ。 ネットタダのPCは、DFSのJTBにありました。速度は遅めだけど、メールチェックくらいだったら十分に使えます。 ![]() ↑面白かったり参考になったら、クリックをお願いします。 |
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読みながら泣いちゃった・・・。
亡き父がやはり戦争体験者で、 身体に銃撃戦の傷跡を残していました。 その父が、やはり 「サイパンなどは観光地ではなく、戦地なのだ。」 と言っていたのを思い出しました。 戦争、ホントに庶民の力なんて小さいけど、 それでもやっぱり息子に「戦争のむなしさ」を伝えたいな、と思います。 ホントはじいちゃんの口から直接伝えてほしかったけどねぇ。 それが息子を守ることにもつながるんじゃないかと思うのです。 今思ったけど、「守る」ってのも意味が広いなぁ。 愛し、大切に思い続けることを守る、とするならば それは押し付けじゃだめなんだなぁ、とか。 逸れました。 とにかくとても考えさせられました。 ありがと、プラスさん。 |
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まとめ読みしてます。私もいまさらながら考えさせられたよ(遅!)
写真に写っている自分を見ていたら、ほんとちっぽけな自分を実感。。。 さいパンダと遊ぶコウちゃんはほんと可愛かった。腰抜かす子供を見たのは初めてだったし(笑) |
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>最初のコメントの方へ
返答の場がないので、ここで返答しちゃいます。いいかな? コメントありがとうございました。 息子の昼寝が短くなるにつれてブログに費やす時間が少なくなってきて、短い時間に十分なことが書けなくて、ぐだぐだだなぁと思ってたところ、あのようなコメントをいただいて、とても嬉しかったです。 一応公開にしてるブログなので、読んでる方の役に立つような情報があれば載せようかと思ってます。 旅行へは行かなくても、少しでもサイパンの、戦争の悲劇を考えることができたら、そういう人が一人でも増えたら、きっと色々変りますよね♪ これからもよろしくお願いします。 >tomoco*さん うわぁ、私もtomoco*さんのコメントに考えさせられました。「守る」ってことの意味は深いねぇ。 tomoco*さんのお父さんは戦地の経験者だったんですね。今回の旅行で、これから戦争の経験者が日本からいなくなること、子供たちは戦争について彼らから直接話が聞けなくなること、それがちょっと怖いなと思いました。日本から、今以上に戦争というものに対する現実感がなくなってきそうで。そうなったら、どうなるのか、と。 経験者から話が聞けた私たちが、戦争について語り継がなきゃいけないですね。 |
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>ヤジ
あの戦争経験者のおじいさんの話を、少しだけだけど聞いたのが、色々考えるきっかけになったよ。 なんかこの写真よくない?私、気に入ってる。忘れてはならないことが、気に入った写真にこめられてるってのはいいことだな。写真てすごいパワーがあるね。・・・マグナムとか好きなくせに、今更そういうこと実感だよ。 |
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